確定拠出年金の企業型年金に係る規約の承認基準等について
       確定拠出年金の企業型年金に係る規約の承認基準等について


1 企業型年金の実施事業所への指導等
 確定拠出年金の企業型年金に係る企業型年金規約(以下「規約」という)の承認基
準を別紙1のとおり定めたので、これに基づいて規約の承認等の事務を行うとともに、
企業型年金を実施する事業主等の関係者に対しても、十分な説明や適正な指導等を期
せられたい。
 なお、確定拠出年金制度が自己選択と自己責任に基づく初めての年金制度であるこ
とを踏まえ、当承認基準に基づいて労使合意に至るまでの過程を十分確認するなどに
より、規約の内容が企業型年金の実施事業所において労使間で十分に協議したもので
あることを的確に確認した上で、規約の承認の事務を行うように十分に留意されたい。

2 企業型年金規約に関する申請
(1) 規約の承認申請等については、以下により申請するよう指導すること。
   @ 規約の承認申請については、別紙2に掲げる書類によること。
   A 規約の変更の承認申請については、別紙3に掲げる書類によること。
   B 前記@、Aにおいて、適格退職年金から資産の移換を行う場合においては、
    別紙4に掲げる書類を添付すること。
   C 規約の変更の届出については、別紙5に掲げる書類によること。
   D 規約の終了の承凝申請については、別紙6に掲げる書類によること。
   E 前記@からDに掲げる書類の他、承認申請等に添付する書類は別紙7による
    こと。
 
(2) 前記(1)@からDの承認申請等についての標準処理期間は2ケ月とすることか
   ら、当該申請にあたっては、規約の適用日のおおむね2ケ月前までに行うもので
   あること。

らぼ(HP製作者)注.別紙2〜7は略





(別紙1)

承認要件等
  • 確定拠出年金法施行規則 (平成13年厚生働省令第175号)第3条第1項第7号に規定する「承認に当たって必要な書類」とは、以下の内容に関する審類であること。
    1.  厚生年金適用事業所に使用される被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合があるときは当該労勧組合、労働組合がないときは当該被用者年金被保険者の過半数を代表する者と事業主との間のこれまでの協議の経緯等
    2.  運営管理機関の選任理由(事業主が自ら運営管理業務の全部を行う場合を除く。)
    3.  運営管理機関登録通知書の写し
    4.  商業登記簿謄本
    5.  厚生年金適用事業所及び厚生年金適用事業所の事業主であることが分かる書類
  • 確定拠出年金法施行規則第6条第1項第7号に規定する「承認に当たって必要な書類」とは、以下の内容に関する書類であること。
    1.  運営管理機関を変更する境合、変更後の運営管理機関の選任理由(変更により事業主が自ら運営管理業務の全部を行う場合を除く。)
    2.  1の場合、変更後の運営管理機関の登録通知書の写し
    3.  実施事業所の増加の場合、当該増加する事業所が、厚生年金適用事業所及び厚生年金適用事業所の事業主であることが分かる書類
らぼ(HP製作者)注.下表のうちこの色がついている部分はらぼ(HP製作者)が厚生年金基金に特に関係のある部分として色を付けた。
(※)[法」とは、確定拠出年金法(平成13年法律第88号)、「政令」とは、確定拠出年金法施行令(平成13年政令第248号)、
   「省令」とは、確定拠出年金法施行規則(平成13年厚生労働省令第175号)をいう。
規約記載事項 規約承認事項 審査要領
 法第3条第3項  第3条第3項に掲げる事項が定められていること
  • 規約の申請にあたり、厚生年金適用事業所に使用される被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、労働組合がないときは当該被用者年金被保険者の過半数を代表する者と十分協議した上で、それらの同意がなされていること。(これまでの労使協議の経緯等を十分確認すること。)
  1. 企業型年金を実施する厚生年金適用事業所の事業主の名称及び住所
 
  • 2以上の厚生年金保険適用事業所で行う場合は、各事業主の名称及び住所を記載すること。
  • 厚生年金保険適用事業所であることがわかる書類(直近の資格取得届等)により、全て適用事業所の事業主であることを確認すること。
  1. 企共型年金を実施する厚生年金適用事業所の名称及び所在地
 
  • 2以上の厚生年金保険適用事業所で行う場合は、各事業所の名称及び住所を記載すること。
  • 厚生年金保険適用事業所であることがわかる書類(直近の資格取得届等)により、全て適用事業所であることを確認すること。
  1. 事業主が運営管理業務の全部又一部を行う場合、その業務

  2. 事業主が運営管理業務の全部又は一部を委託した場合は(運営管理機関が再委託する場合を 含む)委託先(再委託先)の名称及び住所並びにその行う業務
(参考)
運営管理業務には、記録関連業務(下記ア、イ、ウ)及び運用関連業務(下記エ)がある。
ア.加入者及び運用指図者(加入者等)の氏名、住所、個人別管理資産額その他の加入者等に関する事項の記録、保存及び通知

イ.加入者等が行った運用指図の取りまとめ及びその内容の資産管理機関又は連合会への通知

ウ.給付を受ける権利の裁定

エ.運用の方法の選定及び加入者等に対する提示並びに当該運用の方法に係る情報の提供

  • 事業主が行う業務が明記されていること。
(注)
  • 事業主が以下の点を考慮した上で運営管理機関等を選任したことを選定理由に関する書類等により十分に確認すること。
  1. 運営管理機関については、もっぱら加入者等の利益の観点から、運営管理業務の専門的能力の水準、業務・サービス内容(加入者等から企業型年金の運営状況に関する照会があったときは、誠実かつ迅速に対応できる体制を整備していることを含む。以下同じ)、手数料の額等に関して、複数の運営管理機関について適正な評価を行ったこと。
  2. 特に、事業主が、緊密な資本関係、取引関係又は人的関係がある運営管理機関(運営管理機関と緊密な資本又は人的関係のある法人を含む。)を選任しているときは、当該機関の専門的能力の水準、業務・サービス内容、手数料の額等に関して適正な評価を行った結果、合理的な理由があること。
  3. 資産の運用に関する情報提供に係る業務(いわゆる投資教育)を運営管理機関等に委託しているときは、委託先の機関等が「確定拠出年金制度について」(平成13年8月21日年発第213号)第2の1から3まで規定する内容及び方法に沿って、加入者等の利益のみを考慮して適切に当該業務を行うことができるものであること。
  • 運営管理機関の行う業務が明記されていること。
  • 委託先(再委託先)運営管理機関の名杯・所在地が、仮契約書の内容と合致していること。
  • 委託(再委託)の業務が、仮契約書の内容と合致していること。・再委託を行う場合、委託業務のすべてを再委託先に丸投げしていないこと。
(1)事業主は、運営管理業務のうち運用の方法の選定及び加入者等に対する提示の業務を運営管理機関に委託するときは、運営管理契約の締結についての勧誘に関する方針(金融商品販売法に規定する勧誘方針と同等の内容のもので、顧客の知識、経験に照らして配慮すべき事項や勧誘方法等に関し配慮すべき事項など)を定め、公表している運営機関に委託しなければならないこと。
  • 勧誘に関する方針の公表日は、少なくとも規約の承認の申請日の1ケ月前であること。
  • 勧誘に関する方針の内容は、金融商品の販売等に関する法律に準じていること。
(2)事業主が運営管理業務を委託するときは、上記イとウの業務については、一の確定拠出年金運営管理機関において行うものであること。
 委託する業務については、事業主の実施する企業型年金に係る企業型年金加入者等のすべてを対象とするものであること。
  • 一人の加入者等にかかる運営管理業務のうち、運用指図の取りまとめ、資産管理機関等への通知、給付の裁定を2以上の運営管理機関が行うこととならないこと。運用指図のとりまとめ、資産管理機関等への通知、給付の裁定以外の業務について2以上の運営管理機関が行う場合にも、各運営管理機関の役割分担や責任の所在が明確であること。
  • 一人の加入者等に係る運営管理業務の全部又は一部が、どの運営管理機関も担当していないこととならないこと。
  • 「加入者等に関する事項の記録、保存」及「運用方法の選定及び加入者等への提示」は、それぞれ一の運営管理機関が行うこと。(すなわち、例えば「記録」をA運営管理機関、「保存」をB運営管理機関が行うことは認められない。運用の方法の選定と提示も同様。)
  1. 資産管理機関の名称及び住所
 
  • 仮契約書と合致すること。
  1. 加入者資格に関する事項(加入者となることについて一定の資格を定める場合)
実施事業所に使用される被用者年金被保険者等が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定めた場合にあっては、当該資格は、当該実施事業所において実施されている厚生年金基金、適格退職年金契約に基づく年金制度及び退職手当制度が適用される者の範囲に照らし、特定の者について不当に差別的でないこと。
  • 別紙参照
  • 企業型年金加入者の任意により、その資格を喪失することができないものであること。
    (企業型年金加入者の任意による資格喪失は、いかなる場合であっても認められないこと。)
  1. 事業主掛金の額の算定方法に関する事項
(1)事業主掛金について、定額又は給与に一定の率を乗じる方法その他これに類する方法により算定した額によることが定められていること。
  • 基本的には、実施事業所ごとに加入者全員に対して同じ「定額」、「一定の率」又は「定額プラスー定の率」を用いていること。(すなわち、加入者によって額や率が異なっていないこと)
  • 「給与」については、「確定拠出年金制度について」(平成13年8月21日年発第213号)第1の2に従って定めていること。
(2)事業主の掛金の額は、政令で定める拠出限度額を超えてはならないこと。
(拠出限度額)
  • 厚生年金基金の加入員、適格退職年金の受益者等の者
    18,000円
  • 上記以外の者
    36,000円
  • 拠出限度額を超えないことが明記されていること。
  1. 運用方法の提示及び運用指図に関する事項
(1)提示される運用方法の数又は種類について第23条第1項の規定に反しないこと。

(参考)
法第23条第1項
 企業型年金加入者等に係る運用関連業務を行う確定拠出年金運用管理機関(運用関連業務を行う事業主を含む)は、次に掲げる運用の方法のうち企業型年金規約で定めるところに従って少なくとも3以上選定し、企業型年金加入者等に提示しなければならない。この場合、その提示する運用の方法のうちいずれか1以上のものは、元本が確保されるものでなければならない。

 A預貯金の預入
 B信託会社への信託
 C有価証券の売買
 D生命保険、簡易生命保験の保険料等の払込み
 E損害保険の保験料の払込み

(施行令15条・16条)
イ.運営管理機関は、次の運用方法から選定し1以上提示すること。(元本確保の運用方法)

  • 預金保験法に規定する金融機関への預金(譲渡性預金を除く))
  • 農水産業協同組合貯金保険法に規定する農水産業協同組合への貯金(譲渡性貯金を除く)
  • 郵便貯金(住宅、教育積立除く)
  • 信託銀行への金銭信託(元本補てんの契約のあるもの)
  • 国債証券・地方債証券
  • 特別の法律により法人の発行する債券(政府が保証)
  • 預金保険法第二条第二項第五項に規定する債権又は農水産業協同組合貯金法第二条第二項第四号に規定する農林債権
  • 政府が保証している社債権
  • 信託会社の貸付信託の受益証券(元本補てん契約のあるもの)
  • 生命保険会社への生命保険、簡易生命保険の保険料の払込み(利率保証型積立保険のみ)
  • 損害保険会社への損害保験の保険料の払込み(積立傷害保険のみ)

ロ.前記イ及び次に掲げる運用方法(前記イに掲げるものを除く。)から選定し提示した運用の方法が3以上あること

  • 預金保険対象金融機関以外の銀行及び商工組合中央金庫を相手方とする預金、(外貨預金を含み、譲渡性預金を除く。)の預入
  • 預金保険対象金融機関又は貯金保険対象組合を相手方とする外貨預金又は外貨貯金の預入
  • 信託会社への信託
  • 特別の法律により銀行、農林中央金庫、商工組合中央金庫又は全国を地区とする信用金庫連合会の発行する債券
  • 予算について国会の議決を経又は承認を得なければならない法人の発行する債券
  • 特別の法律により設立された法人で国等以外の者の出資のないもののうち特別の法律により債権を発行したもの
  • 貸付信託の受益証券
  • 投資信託の受益証券
  • 投資法人の投資証券又は投資法人債券
  • 外国政府等の発行する債券
  • 外国法人の発行する債券(外国政府等が保証)
  • 生命保険会社若しくは国又は農業協同組合等への生命保険若しくは簡易生命保険の保険料又は生命共済の共済掛金の払込み
  • 損害保険会社への損害保険の保険料の払込み

ハ 3以上の運用の方法の選定については、預貯金の利率、生命保険契約の予定利率、債券の収益率等運用から生ずると見込まれる収益の率、収益の変動の可能性その他収益の性質が相互に類似しないこと。

ニ 以下の運用の方法を選定し、提示する場合には、当夜運用の方法以外の運用の方法を少なくとも3以上選定、提示すること。

  • 資産の流動化に関する法律第二条第八項に規定する優先出資証券及び特定社債券並びに資産の流動化に関する法律第二条第十四項に規定する受益証券
  • 社債券
  • 協同組織金融機関が法律に基づき発行する優先出資証券
  • 株券
  • 証券投資信託であってその信託財産を次に掲げる売買のみにより運用することを約するもの
    1. 一の法人の発行する社債券又は株券の売買
    2. 一の証券投資信託の受益証券の売買
    3. 一の投資法人の投資証券の売買
  • 投資法人であってその資産を上記a〜Cまでのうちいずれかに掲げる売買のみにより運用することを約するものの投資証券
  • 信託会社の貸付信託であってその信託財産を一法人の発行する社債券等の売買のみにより運用することを約するものの受益証券
  • 外国法人の発行する債券又は株券
  • 外国投資信託の受益証券又は外国投資証券
  • 少なくとも運用商品の範囲に関する基本的な考え方が、規約に明記されていること。
  • 運用方法の選定及び提示は三以上であること。また、その提示する運用方法のうちいずれか一以上のものは、元本が確保される運用方法であること。

  • 規約には@具体的な金融商品名(A銀行の定期預金など)を示すこと又はA金融商品の類型(例えば、定期預金、投資信託など)及び数のみ示し、具体的な金融商品名は運営管理機関が選定することのいずれも可能であること。

  • 運用方法の提示についての具体例
    1加入者が選定することができる運用商品は、以下の金融商品とする。
     A銀行の定期預金
     B銀行の割引金融債
     C証券会社が販売するMMF
     自社株

    2加入者が選定することができる運用商品は、以下の商品類型の中から運営管理機関が選定したそれぞれ2つずつの金融商品とする。
     普通銀行の定期預金
     MMF又は中期国領ファンド
     国内株式型投資信託
     変額個人年金

(3)運営管理機関は、あらかじめ事業主との間で次の内容の契約を締結しなければならない
  • 重要情報(金融商品の販売等に関する法律に規定する重要事項に相当するもの)を提供しなかったときは、これによって生じた企業型年金加入者または加入者等であった者の損害を賠償する責任を負う。
  • その損害の賠償を請求するときは、元本欠損額(運用の指図に充てた額から当該運用に係る個人別管理資産額を控除した額)を損害の額と推定する。
  • 左の規約承認事項の内容について、運用関連運用管理機関との間の仮契約書に明記されていること。
(4)企業型年金加入者及び企業型年金運用指図者(以下「企業型年金加入者等」という。)による運用の指図は、少なくとも三月に一回、行い得るものであること。
  • 加入者等が運用の指図を行うことができる期日が規約に明記されており、少なくとも3月に1回以上運用の指図を行うことができるようになっていること。
  (参考)
給付の種類
老齢給付金・障害給付金・死亡一時金
 
(1)裁定
 受給権者の請求に基づいて記録関連運営管理機関等が裁定する。
  • 受給権者の請求により裁定されることが、規約に明記されていること。  また、裁定の結果及び資産管理機関が給付を行う上で必要な個人情報(所得税の徴収税額の算定に必要な個人情報を含む。)を、記録関連運営管理機関が資産管理機関に通知することとなっていること。
(2)給付の額
 規約で定めるところにより算定した額
 
(3)支給期間等
 支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、権利が消成した月で終わる。
(注)
 支給すべき事由が生じた月とは、支給の請求を行った月である。
(4)支払期月については、規約で定めるところによる。
  • 支払期日が明記されていること。
  • 年金たる給付の支払期日は、毎年一定の時期であること。
(5)受給権の譲渡等の禁止等  
(6)老齢給付金
 @支給要件
 企業型年金加入者であった者であって次の各号に掲げるものが(障害給付金の受給権者を除く)、それぞれ当該各号に定める年数又は月数以上の通算加入者等期間を有するとき
 *60歳以上61歳末満 10年
 *61歳以上62歳末満 8年
 *62歳以上63歳末満 6年
 *63歳以上64歳末満 4年
 *64歳以上65歳末満 2年
 *65歳以上の者   1年
  • 支給要件は、左の規約承認事項の内容に合致していること。
 A通算加入者等期間
  *企業型年金加入者期間
  *企業型年金運用指図者期間
  *個人型年金加入者期間
  *個人型年金運用指図者期間
(注)
  • 「その他の者」であった期間(法第83条第1項に規定する者)は、通算加入者等期間に含まれない。
 B通算加入者等期間を算定する場合において、同一の月が同時に二以上の通算加入者等期間の計算の基礎となるときは、その月は、企業型年金加入者期間・企業型年金運用指図者期間・個人型年金加入者期間・個人型年金運用指図者期間のうち一の期間についてのみ、その計算の基確とする。  
 C加入者であった者が老齢給付金の請求をすることなく70歳に達したときは、資産管理機関はその者に記録関連運営管理機関等の裁定に基づき老齢給付金を支給する。
  • 70歳到達時の裁定・支給方法が規約に明記されていること。
 D老齢給付金は、年金として支給する。ただし、規約でその全部又は一部を一時金として支給できる旨定めた場合には、一時金として支給することができる。
  • 一時金として支給する場合には、その旨が規約に明記されていること。
 E失権
  • 受給権者が死亡したとき。
  • 障害給付金の受給権者となったとき。
  • 個人別管理資産がなくなったとき。
 
  1. 給付の額及びその支給の方法に関する事項
(7)給付の額の算定方法が政令(省令第4条)で定める基準に合致していること。

 @給付の額の算定方法は、請求日(給付の支給を請求した日をいう。以下同じ。)において、受給権者が企業型年金規約で定めるところにより定めたものであること。

 
 A給付の額は、請求日の属する月の前月の末日以後の個人別管理資産額及び支給予定期間に基づいて算定されるものであること。
  • 年金の支給予定期間及び毎年の給付額は、左の規約承認事項のD及びEの場合を除き一切受給権者が変更できないものであること。
 B給付の額(D及びGの規定により算定される額を除く。)は、請求日の属する月又はDの申出をした日の属する月の前月の末日における個人別管理資産額の2分の1に相当する額を超えず、かつ、20分の1に相当する額を下回らないものであること(請求日において、個人別管理資産について、保険又は共済の契約であって終身年金を支給することを約したものに基づく保険料又は共済掛金の払込みによって運用の指図を行っているものに係る給付の額を除く。Cにおいて同じ。)。
  • 算出される年間の支給額は、左の規約承認事項のBの基準を満たしていること。
  • 毎年受け取る年金額は、一定でなくても可能であること。
 C支給予定期間は、受給権者が請求日において企業型年金規約で定めるところにより申し出た日の属する月以後の企業型年金規約で定める月(請求日の属する月から起算して3月以内の月に限る。)から定算して5年以上20年以下であること。
  • 支給予定期間は、左の規約承認事項の内容の範囲内で規約に明記されていること。
 D給付の支給を開始した日の属する月から起算して5年を経過した日以後の日に給付の支給を一時に受けることを申し出ることができる旨を企業型年金規約で定めた場合において、受給権者が当該申出をしたときは、その額は、@及びAの規定にかかわらず、当該申出をした日の属する月の末日における個人別管理資産額であること。
  • 支払予定期間が例えば20年の場合であっても、5年以上経過すれば一括で受取が可能である旨を規約に定めた場合、左の規約承認事項の内容が規約に明記されていること。
 E個人別管理資産額が過少となったことにより給付の支給を支給予定期間にわたって受けることが困難となった場合には、受給権者がその支給を当該支給予定期間にわたって受けることを申し出ることができる旨を企業型年金規約で定めた場合において、受給権者が当該申出をしたときは、その額の算定方法は、@の規定にかかわらず、1回に限り変更することができるものであること。
  • 個人別管理資産の額が「過少となった」とは、支給を請求した時にあらかじめ想定していたその年における個人別管理資産の予想額と実際のその年における個人別管理資産の額を比べて、当該予想額の半分以下となった場合であり、この場合、毎年の支給額のみを変更することができること(ただし、支給予定期間の変更はできない。)。
 FEの申出をした場合にあっては、給付の額は、Aの規定にかかわらず、当該申出をした日の属する月の前月の末日以後の個人別管理資産額及び支給予定期間に基づいて算定されるものであり、かつ、Aの規定に基づき算定した額を当該申出をした日の属する月の翌月以後の給付について変更するものであること  
 G支給予定期間の最後の月の末日において個人別管理資産がある場合にあっては、当該月の翌月以後に支給するものの額は、当該最後の月の末日における個人別管理資産額であること。
  • 支給予定期間の最後の月の末日において個人別管理資産が残った場合の支給方法が規定に明記されていること。
(注)
 支給予定期間の終了後になお個人別管理資産が残っているときは、支給が終了した月の末日以後にその残額を一括して速やかに支給するものであること。
(8)一時金たる老齢給付金
 @給付の額は、請求日以後の企業型年金規約で定める日(請求日から起算して3月を経過する日までの間に限る。)における個人別管理資産額(老齢給付金の一部を一時金とする場合にあっては、当該個人別管理資産額に基づいて算定される額)であること。

 A老齢給付金の一部を一時金とする場合にあっては、その支給の請求は1回に限るものとし、かつ、その額は、請求日において、受給権者が企業型年金規約で定めるところにより算定したものであること。

 
(9)障害給付金
 @支給要件
a.企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者が、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(傷病)について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(初診日)から起算して1年6月を経過した日(その間にその傷病が治った場合においては、その治った日(症状固定日)障害認定日)から70歳に達する日の前日までの間において、その傷病により国民年金法に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったときは、その者は、その期間内に障害給付金の支給を請求することができる。

b.加入者又は加入者であった者が、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(基準傷病)に係る初珍日において基準傷病以外の傷病により障害の状態にある者であって基準傷病に係る障害認定日から70歳に達する日の前日までの間において初めて、基準傷病による障害と他の障害とを併合して国民年金法に規定する障害等級に該当する程度の障害程度に該当するに至ったとき(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病の初診日以降であるとき)は、その者は、その期間内に障害給付金の支給を請求できる。

 A障害給付金は、年金として支給する。ただし、規約でその全部又は一部を一時金として支給できることを定めた場合には一時金として支給できる。

 B年金たる障害給付金の給付の額の算定方法については、年金たる老齢給付金に準じること。ただし、受給権者が、その支給を請求した月以降加入者期間を有するときは、規約で定める期間(5年以上に限る)ごとに、受給権者の申出により変更することができる。
 また、支給予定期間については、受給権者がその受給権を取得した月において60歳末満である場合にあっては20年にその受給権を取得した月の翌月から受給権者が60歳に達する月までの期間を加えた期間とする。
 さらに、個人別管理資産が過少になったことにより支給予定期間にわたって受けることが困難となった場合、その支給を当該支給予定期間にわたって受けることを申出ることができる旨を規約で定めた場合は、その額の算定方法は、1回に限らず変更することができる。

 C失権

  • 受給権者が死亡したとき
  • 個人別管理資産がなくなったとき
  • 支給要件は、左の規約承認事項の内容に合致していること。
(注)
 @裁定に当たっては、障害基礎年金の受給者については障害基礎年金の年金証書等の所持者であることを確認したときに障害給付金の裁定を行うこと。また、障害基礎年金の受給者以外の者については、身体障害者手帳(1級から3級までの者)、療育手帳(重度の者)、精神保健福祉手帳(1級及び2級の者)の所持者であることを確認したときにのみ、裁定を行うこと。(障害基礎年金の年金証書等、身体障害者手帳(1級から3級までの者)、療育手帳(重度の者)又は精神保健福祉手帳(1級及び2級の者)の所持者でない者については、障害給付金の裁定を行わないこと。)

 A障害給付金については、その障害が治癒等しても、支給停止は行われないこと。

 B障害給付金は、企業型年金の加入者となる前に発した傷病についても、支給の対象となること。

(9)一時金たる障害給付金
 一時金たる老齢給付金に掲げる基準に適合していること。
 
(10)死亡一時金
 @支給要件
  加入者又は加入者であった者が死亡したときにその者の遺族に支給する。

(遺族の範囲及び順位)
 遺族の範囲はつぎのとおり。ただし、死亡した者が死亡する前に、配偶者(事実上婚姻関係含む)子、父母、孫、祖父母又は兄弟柿妹のうちから死亡一時金を受ける者を指定して その旨を企業型記録関連運営管理機関等に対して表示したときは、その表示したところによる。
 a.配偶者
 b.子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって死亡した者の死亡の当時、主としてその収入によって生計を維持していたもの
 c.死亡した者の死亡の当時主としてその収入によって生計を維持していた親族
 d.子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であってbに該当しないもの

 A同順位者が二人以上ある場合はその人数によって等分して支給する。

 B遺族がないときは、死亡した者の個人別管理資産額に相当する金銭は、死亡した者の相続財産と見なす。

 C遺族からの請求が、死亡した者の死亡後5年間ないときは、相続財産とみなす。

 D給付の額は、その支給を請求した日以後の企業型年金規約で定める日(請求日から定算して3月を経過する日までの間に限る。)における個人別管理資産額であること。






(注)
 死亡一時金を受ける者をあらかじめ運営管理機関に申し出ることができる。
  1. 実施事業所に使用された期間が三年末満である場合において、その者の個人別管理資産のうち当該事業主掛金に相当する部分として政令で定めるものの全部又は一部を当該事業主に返還することを定めるときは当該返還資産額の算定方法に関する事項
 法第三条第三項第十号の政令で定める事業主掛金に相当する部分は、当該企業型年金を実施する同項第一号に規定する事業主が拠出した事業主掛金の額(次の各号に掲げる者に係る事業主掛金の額を除く。)とする。ただし、当該事業主に資産を返還する日における個人別管理資産額(当該各号に掲げる者に係る個人別管理資産額を除き、法第五十四条第一項又は法第八十条第一項若しくは第二項の規定により資産が移換された者にあっては、当該個人別管理資産額のうち当該事業主掛金を原資とする部分の額に限る。)がこの項本文に規定する事業主掛金の額より少ないときは、当該個人別管理資産額とする。

一 企業型年金加入者の資格を喪失した日において当該企業型年金の障害給付金の受給権者である者

二 法第十一条第一号、第三号、第五号(法第四条第三項に規定する企業型年金規約の変更に係る場合に限る。)又は第六号に該当するに至ったことにより企業型年金加入者の資格を喪失した者

  • 事業主返還額については、左の規約承認事項の内容に違反しないこと。
(参考)
 事業主返還額は、原則として事業主掛金の額となる。ただし、企業型年金加入者が運用を行った結果、事業主掛金の額を下回った場合には、その者の個人別管理資産額となる。
  1. 実施に要する事務費の負担に関する事項
 
  • 事業主の負担に関する事項として、次に掲げる事項が記載されていること。
 @運営管理機関に運営管理業務を委託した場合における当該運営管理機関に係る事務費の額又はその算定方法、その負担の方法(事業主の負担割合と企業型年金加入者等の負担割合に関することを含む。)

 A資産管理機関に係る事務費の額又はその算定方法、その負担の方法(事業主の負担割合と企業型年金加入者等の負担割合に関することを含む。)

 B法第22条に係る措置に要する費用の額又はその算定方法、その負担の方法
 (注)法第22条に係る措置(いわゆる投資教育)は、事業主の責務であることから、基本的には、当該措置に要する費用は事業主が全額負担するものと想定される。

 C法第25条第4項に係る措置に関し、それに要する費用が必要な場合における当該費用の額又はその算定方法、その負担の方法(事業主の負担割合と企業型年金加入者等の負担割合に関することを含む。)

  1. その他政令で定める事項
 ア.事業主が運営管理業務を委託した場合その委託契約に関する事項

 イ.資産管理契約に関する事項

   
 ウ.資産運用に資するための基礎的な資料の提供等による措置の内容及び方法  
  • 加入者等に対し、いつ、どのような事項を、どのような方法で行うかについて詳細に規約に明記されていること。
 
 エ.企業型年金の事業年度に関する事項    
 オ.企業年金制度又は退職手当制度に係る資産の移換を受ける場合にあっては、当該資産の移換に関する事項
  • 移換対象者の範囲を定める場合にあっては、当該範囲は、実施事業所において実施されている 厚生年金基金、適格退職年金契約に基づく年金制度及び退職手当制度が適用される者の範囲に照らし、特定の者について不当に差別的でないこと。
  • 企業型年金規約の施行日は、移換前制度における規約又は規定の変更日と同日であること。
  • 移換対象者は、企業型年金規約の施行日において、企業型年金の加入者であること。
  • 左の規約記載事項の6の加入者資格に関する事項に係る審査要領と同様であること。
 
  • 通算加入者等期間に算入する期間の範囲を規約に定めていること。
 
  • 通算加入者等期間に算入する期間は以下にあげる期間のうち、資産の移換の対象となった期間とすること。
    • 厚生年金基金からの移換の場合
       当該厚生年金基金の加入者であった期間(当該厚生年金基金の給付の算定において、当該厚生年金基金の加入員となる前の期間を算入する場合は当該期間を含む。)
    • 適格退職年金からの移換の場合
       当該適格退職年金の受益者等であった期間(当該適格退職年金の給付の算定において、当該適格退職年金の受益者等となる前の期間を算入する場合は当該期間を含む。)
    • 退職手当制度からの移換の場合
       企業型年金の実施事業所の事業主に使用された期間
      ただし、既に企業型年金の加入者として通算加入者等期間に算入されている期間及び過去に資産の移換を行って通算加入者等期間に算入した期間を除くこと。
 
  • 退職手当制度からの移換の場合には、令第22条第1項第4号のイに掲げる額からロ及びハに掲げる額を控除した額に相当する部分の金額の範囲内であること。
 
  • 次の@及びAの合計額の範囲内であること。
     @移行日の前日における自己都合退職による要支給額から移行日における自己都合退職による要支給額と同日において厚生年金基金又は適格退職年金から資産が移換することとなった額を控除した額
     A@で算定した額に係る基準日から資産の移換を受ける最後の年度までの期間に応ずる利子に相当する額(※)
      ※利子に相当する額の算定に用いる利率は、基準日における施行規則第29条第2号の規定に基づして厚生労働大臣が定める率。
 
  • 移換される額が、移換限度額を超えないこと。
 
  • 企業型年金の実施事業所の事業主に使用された期間に拠出限度額(※1)を乗じたものに、施行規則第29条第2項の規定に基づいて厚生労働大臣が定めた利率で付利した元利合計額(※2)であること。
    ※1 当該期間に係る厚生年金基金又は適格退職年金の給付を受給することとなる者 18,000円
    それ以外の者36,000円
    ※2 過去勤務期間に係る事業主掛金があるとき又は既に移換を受けた資産があるときは当該額の元利合計に相当する額を控除する。
      
 
  • 移換される額に、厚生年金基金の加入員等が負担した掛金等を原資とする部分が含まれていな いこと。
 
  • 厚生年金基金の加入員等が負担した掛金等を原資とする部分とは、資産のうち、加入員等の負担に基づいて行われる給付であって、基準日までに発生しているとみなすことが合理的である給付に相当する部分であるが、具体的には次の例により算定される額であること。

     @移換する厚生年金基金又は適格退職年金において加入者等が負担した掛金に基づく給付が明確となっている場合における当該部分(※)に相当する額から当該部分の過去勤務債務の償却のために事業主が負担した額を控除した額。
     ※給付設計が複数の部分に分かれており、ある部分については加入者等の拠出により賄われることが明確になっている場合における当該部分、又は、給付設計において加入者等が脱退した場合等を支給事由として本人拠出額の元利合計を支給することとなっている場合における当該部分

     A移換する厚生年金基金又は適格退職年金における掛金総額に占める加入者等が負担した掛金の割合(※)を移換時点における資産額に乗じて得た額
     ※概ね過去20年程度の掛金総額に占める加入者等が負担した掛金の割合の平均。

 
  • 資産の移換日が規約に定められていること。
 
  • 厚生年金基金の給付の一部を減額して資産を移換する場合
     資産移換に伴い厚生年金基金の規約が変更される日の属する月の翌月の末日以前となっていること。
  • 厚生年金基金を解散して資産を移換する場合
     厚生年金基金の精算が結了した日となっていること。
  • 適格退職年金からの資産の移換の場合
     資産移換に伴い適格退職年金契約の全部又は一部を解除される日の属する月の翌月の末日以前となっていること。
  • 退職手当制度からの移換の場合
     何年度に分けて移換を行うか、毎年度いつ移換を行うかを定めていること。
     資産の移換は、移換を行う日の属する年度から、その翌年度から起算して3年度以上7年度以内の年度まで行うこととなっており、また、毎年度の移換額が均等になっていること。
     企業型年金加入者の資格を喪失した者に係る移換を行う日は、当該資格を喪失した月の翌月の末日以前となっていること。
 
  (資産の移換を行うための要件として確認すべき事項)
  • 厚生年金基金からの移換の場合は、当該厚生年金基金の規約の変更又は解散について、厚生労働省において認可されるものであることを確認の上、同日付けで企業型年金規約の承認を行うものであること。
 
 
  • 適格退職年金からの移換の場合は、当該適格退職年金に積立不足がないことを確認すること。
  • 承認申請時に過去勤務債務等の現在額がない場合は様式第5号−1が、過去勤務債務等の現在額がある場合は様式第5号−2が承認申請書に添付されていること。
 
その他の事項について
(1)実施事業所(法第三条第三項第二号に規定する実施事業所をいう。以下同じ。)に使用される被用者年金被保険者等(当該被用者年金被保険者等が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定めた場合にあっては、当該資格を有する者に限る。)は、当該実施事業所の他の企業型年金規約において企業型年金加入者としないこととされていること。
  • 一の事業所が複数の規約を策定し、複数の企業型年金を実施することは可能である(例えば、技術職・営業職・事務職など職種毎の規約等)が、この場合においては、従業員が重複して複数の企業型年金の企業型年金加入者とならないよう規約に明記されていること。
 
(2)事業主掛金の額、法第二十三条第一項の規定により提示される運用の方法の数又は種類、法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行うことができる回数、企業型年金の給付の額の算定方法及びその支給の方法、法第三条第三項第十号に規定する返還資産額、企業型年金の実施に要する事務費の負担の方法その他の事項は、特定の者について不当に差別的なものでないこと。
  • 左の規約承認事項にある事業主掛金の額などの各事項について、特定の者について不当に差別的な取扱いとなっていないこと。(すなわち、合理的な理由がないにもかかわらず、特定の者のみ異なる取扱いとなっていないこと。)
 
(3)企業型年金加入者又は企業型年金運用指図者が法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行うことを事業主が不当に制約するものでないこと。
  • 加入者等が自らの意思に基づいて運用の指図を行うことが規約において明確となっていること。
    (たとえば、加入者等が自社株や自社社債などの特定の運用の方法を必ず選択することを義務づけていないこと。)
 
(4)法第三十一条第一項に規定する年金給付(以下この章において単に「年金給付」という。)の支払期月は、毎年一定の時期であること。  
(5)一時金として支給される給付は、その全額が一時に支給されるものであること。
  • 一時金を分割して支給することとなっていないこと。
    (一時金については、必ずその全額を一括して支給すること。)
 
(6)第二条第二号に掲げる者であって当該資格を喪失した日において実施事業所に使用された期間が三年末満であるものについて、その者の個人別管理資産が移換されるときは、そのすべてを移換するものとされていること。  
(7)その他法令に違反する事項がないこと。
  • 民法・労働基準法等その他関連する法令に違反する内容がないこと。